やめて下さい これだけは 2/3

ぬり絵はやめよ

描き始めのデッサンの線にこだわるな。
線からはみ出さないように塗っても絵が堅くなる。

はじめのデッサンの線を越えてバランスをとれ。

地図の塗り分けではぬり絵となりつながりがなくなる。

はじめのデッサンは絶対ではない。修正して形と色のバランスをとれ。

図と地のバランスを考えろ

絵は図(モチーフ)と地(バック)から構成され、互いに競り合いである。
図は51%パワーを持ち、地(バック)は49%の強さを保て。

この攻め際で絵が強まる。

サラリーマンの目・主婦の目でモチーフを見るな

画家の目でものを見よ。

造形的にとらえ、絵は関係を描くもの。

描かれたものがバラバラではダメ。

造形(円錐・球体・三角錐・円柱・立方体)と色のつながりをよく観察せよ。

高いか安いかではない。基本的な造形を見よ。

総花的な絵は描くな

山あり、渓谷有り、空あり、小屋あり、樹木あり、何でも揃っている絵はやめよ。

通俗的な絵は描くな。

上高地は絵はがきにまかせておけ。

画面にあれもこれも持ち込むな。

説明はするな

絵は説明しすぎると感動が伝わらない。

現代の絵画は写生ではない写心である。

部分修正はするな

かき直す方が早い。

いつまでも前の絵にこだわっていても無駄。

気に入ったところがあっても思い切って消すこと。

それにこだわっていると絵はできない。

緊張感のない絵はダメ。

最後の詰めを甘くするな

やりっぱなしはダメ。

細かな気配りをすること。

絵の四隅を見よ。

画面の周辺に派手な色をもってくるな

見てほしいところから目がそれ、絵のバランスがこわれる。

絵の制作と写生はべつもの

絵にすことを考え、モチーフを写すだけではつまらない絵が出来る。

感じを形や色に変換せよ。
と言っても絵を描くためには写生(デッサン)は重要。

観察する目を養い、線が生きてくる。写生(デッサン)は絵の入り口で1万枚以上描け。

絵が描ける人はたいてい押入いっぱいにデッサン(写生)がたまっているもの。

コセコセと描くな

楽にイキイキのびのび描け。

失敗を気にするな。どんどん描け。

どうせ自分のキャンバス。びくびくすることはない。

素人は楽しくやれ、苦しむことはない。

 

自分は下手だという思いはやめる。

 

絵画は冒険であり、発見の世界。

アタマで描くな

絵は目と手で描くもの。

テクニック(技術)は体で覚えよ。

頭からひねり出した絵は個性ではない。

体から自然に出てきたものが個性。

眼で見るだけではなく五感で観ること。

触って確かめ、音を聞き、匂いを嗅いで、世界が広がり豊かになる。

固定観念は捨てよ。

絵はウソである

旨いウソをつけ。

下手なウソはすぐばれる。

ウソをつくためには本物を研究しないとウソはつけない。

絵の具を変換せよ

生の絵の具がただキャンバス上にあるだけではダメ。

描かれた絵の具や塗った絵の具はモチーフや空間に変換できなくては絵にならない。